カツ丼小僧氏の優雅な生活。 22

東京・市ヶ谷にある、カツ丼小僧の高級マンションに着くと、

二人は、エレベーターで、6階まであがった

 

その時、カツ丼小僧は、初めて彼女が自分より背丈の高い大柄の女である事に気付いて、

内心、ゾクゾクするような感慨を覚えていた。

彼は、自分より極度に背の高い美女や、逆に極度に背の低い美女を見ると、

異常なまでの性的興奮を覚える男なのだ。

 

大柄の女には、その大きくてデラックスな、まるで女豹のような肢体に、強く思いっきり、

抱きしめられてみたい、抱きつぶされたい、という、春川ナミオのイラストのような想いに浸り、

また、逆に、そのような大柄の美女を、心ゆくまで、いたぶって苛めてやりたいという思いもあるようだ。

 

また、極度に体の小さい美女に対しては、これはもう、ただ、ただ、苛めて、自分の所有物にして、

ムチで、数百回も引っ叩き、ゴミ女のような役立たずの奴隷にして、

檻の中に、永遠に閉じ込めておきたい、という感情が湧き起こるだけである。

 

 

607号室が彼の部屋だった。彼は同じマンション内に、他にも幾つかの部屋を持っていて、

漫画やイラストを描く部屋とか、パソコンを弄る部屋とか、本を置いてある部屋とか、

色々、割り当てていた。

 

「素晴らしいわ、 素敵な部屋ね。 私、カツ丼の匂いがするのかと思っちゃった………。」

 

「あ、悪いけど、君の名前を教えてくれないか? あと、失礼だけど、年齢も………。」

 

「私?………友梨、 年齢は………、言わなくちゃダメ?」

 

「うん、俺、実は、とても神経質なタチでね、相手の年齢を知っていないと、落ち着かないんだ。

 悪いんだけど、嘘をつかないで、本当の事を教えてくれ。

 別に、若いとか、年取ってるとか、そんな事じゃなくて、正確な所を知っていないと、

 落ち着かないタチなんだ。」

 

「えへっ、 私の体の反対よ………。」

 

「えっ?」

 

「私の体って、大きいでしょ、 だからその反対、………ミニ……、つまり、32よ………。」

 

「わ、悪いけど、ダジャレもやめてくれ………、俺、ダジャレを聞くと虫唾が走るんだ………。

 ごめん、注文ばかり出しちゃって。  でも、本当にダメなんだ。」

 

カツ丼小僧は、友梨がてっきり、気分を悪くすると思ったが、違ったようだ。

 

 

「は~~~い、 私、カツ丼さんの言う事なら、なんでも聞きますわ。

 なんでも、おっしゃってくださいな、 だって、私、カツ丼小僧さんのファンですから………。」

 

 

 

 

 

 

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