カツ丼小僧氏の優雅な生活。 19

「お~~~~~い、みんな、中へ入れよ。」

 

カツ丼小僧が玄関から出てきて、そう叫ぶと、

二人の全裸警察官と、スリラー行進隊、その他の野次馬など、総勢50名ぐらいまでが

中に入って来たが、そこで満杯となり、残りは玄関口の外で待たされた。

 

「ちわ~~~~す。」

 

「いえいえ、おこんばんは。 お邪魔します。」

 

「なげえ、旅だったよ、ちかれたび~~~、水をいっぱいくれ。」

 

「はいはい、ごめんよ、ごめんよ、ごめんなすって。」

 

大勢の得体の知れぬ人間に、勝手にドヤドヤと自宅に上がられ、責任者は面食らった。

 

「お、お、お、おい、ちょ、ちょっと待てよ、な、な、なんだ、こいつらは………。

 こ、こ、こいつらは、なんだ~~~~~~~~~~ ! !?」

 

「こいつらはなんだって………、今夜の警察通報事件の真実発表の証人になってもらう人達さ。」

 

「しょ、証人だと? こいつらがか?」

 

責任者は目を丸くして驚いた。

 

「そうさ、証人は、人数が多ければ多い程、有利だろうからねぇ。

 まぁ、いずれは、日本国民全員に証人になってもらうつもりだがね。」

 

「き、貴様、一体、何を言っているんだ? 気でも、違ったか?

 何の事を言っているのか、俺にはサッパリわからん?」

 

今まで、温厚篤実な紳士のような態度を取っていたカツ丼小僧だったが、

急に豹変して、ホテル責任者を指さして、大声で叫んだ。

 

「おうおうおう、しらばっくれるのも、いい加減にしないかぁ~~~~~~~っ ! ! 

 盗っ人、猛々しいとは、てめえの事だぁ~~~~~~~~っ ! !

 今、とびっきりの一大証拠を見せてくれらぁ~~~~~~~~っ ! !

 

 おい、出て来い。」

 

カツ丼小僧が合図すると、………ジャジャーーン、奥の方から、二人の泣き顔の全裸警察官が、

紐で体を結わかれた格好で姿を現した。

 

 

 

 

 

 

 

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