「笑い」について、一考。 7

ちょうど、赤塚不二夫さんの全盛期の頃が、僕の子供漫画時代全盛期で、

「おそ松くん」の少し後で、「もーれつア太郎」や「天才バカボン」などは、

何度も何度も、テレビアニメで繰り返し見ていました。

 

僕にとって、赤塚不二夫さんの漫画は、物心のついた頃から傍に合って、

子供の頃は(あの赤塚不二夫さんの絵が「漫画」だという物だ)と本当に、そう思っていたくらいです。

 

とにかく赤塚不二夫さんのギャグ漫画というのは、当時子供だった僕にとって

本当にわかりやすくて面白かった。

 

床屋に入って、順番を待って椅子に座っていると、傍らに、少年マガジンが、バーーーッと、

積み重ねて置いてあって、手に取って雑誌をめくってみたのですが、

子供(小学生)であった僕にとって、

当時の少年マガジンは、漫画といっても、大人向けの非常に難しい内容の漫画が多く、

読める物が殆ど無かったのですが、一つだけ、とってもわかりやすく、面白く、

簡単に読める物があって、 それが「天才バカボン」でした。

 

床屋の待ち時間の間に、十冊ぐらい置いてあった少年マガジンの天才バカボンの所だけ、

全部読めちゃいましたからね。(笑)

 

ただ、僕としては、赤塚さん以前のギャグ漫画というのは、まったく知らない訳で、

当時は、あの笑いが凄く画期的な物であったとは思っていませんでしたね。

あの笑いが、普通の当たり前の笑いだと思っていました。(笑)

 

まぁ、当時、赤塚さんはテレビなどにもよく出ていて、「ギャグ漫画の王様」だとか、

「ギャグ漫画の神様」などと言われていて、非常にもてはやされていた印象だけは残っています。

 

一時、「赤塚不二夫」から、「山田一郎」と名前を改名した事があり、

その事が、テレビでも伝えられたくらいです。

僕の好きな、ガチャガチャでも、ニャロメやケムンパスのバッジが、よく出て来ました。(笑)

 

赤塚さんの描く漫画は、「ナンセンス漫画」「ナンセンス・ギャグ」「ドタバタ・ナンセンス」

などと言われ、奇妙奇天烈なインパクトのある登場人物が沢山出てきて、右往左往に動き回り、

暴れまくり、最後は作者が名前を変えてみたり(前述)、次の回で、いきなり雑誌が変わって

登場してみたり、(笑)

(出版社に何の断りもなく勝手にやったので、赤塚さんは連載を干され、

講談社に出入り禁止となったそうです。) (当然です。)(笑)

もう、漫画という枠をも飛び越え、メチャクチャでした。

 

とにかく、赤塚不二夫さんのギャグ漫画は、絵も案も非常にシンプルでわかりやすく面白い。

漫画だって、笑いだって、やっぱり「シンプル・イズ・ベスト」ですよ。

あの、ショート・ショートの星新一さんだって、

「漫画は赤塚不二夫さんの物しか読まない」と言っていたそうですからね。

 

本来、ナンセンス・ギャグというのは、出会いがしらの、一発ギャグと言われていて、

何度読んでも笑える物でもないんですが、赤塚さんの描く漫画のキャラクターというのは、

いつも、明るく元気に飛びまわっているので、もうそれだけで爽やかな気分になれましたね。

ですから、繰り返して読んでも楽しめました。 

 

でも、「天才バカボン」の後に 出てきた、

山上たつひこさんの「がきデカ 」や、鴨川つばめさんの「マカロニほうれん荘」などの、

新しい流れの、ギャグ漫画に、押し流されるようにして消えて行ってしまいましたけどね。

そして次には、鳥山明さんの「Dr.スランプ、アラレちゃん」や高橋留美子さんの「うる星やつら」

が、一世を風靡し始め、栄枯盛衰、世は、まためぐる、という事でして………。

 

そろそろ、ワタクシ、カツ丼小僧の時代が………。(笑) 

 

 

 

 

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