「笑い」について、一考。 5

「人の欠点やぎこちなさを笑うのが笑いの本質。」といえば大袈裟かもしれませんが、

僕のような、ヒネた者からすれば、特にそうです。

 

優越性を持った人間が、不器用で生真面目な人間の動作の不備を笑い物にする。

こういったもので笑いを取るのは、本当にたやすい、どうしてもやりたくなる。 

 

「笑いとは優越感である。」と言った人もいましたが、確かに笑いの大半は、

その一言で、分析が全て済んでしまう物が多いのも事実です。

 

ハゲ、チビ、デブ、百貫デブ、やせっぽちキリギリス、ド近眼、…………。

このような、他人の身体的な欠陥を笑うのは、

自分がそのような身体的特徴を持ち合わせていないからです。

 

もし、自分がそのような身体の特徴を持ち合わせていて、

他人のそれを笑っている人がいたら、それはただのバカ、というより異常性格です。(笑)

 

一見して、ほのぼのとした温かで家庭的で健康的、という風にも見える笑いさえも、、

やはり、外装を剥いでしまえば、人の性格の不備やぎこちなさを笑っているだけの場合が多いのです。

 

つまり、表現の仕方の問題であって、厳しい目で見れば、現在、巷に溢れている笑いの

かなり多くの物が、この範疇の中に属されていると思います。

ただ、表現力、表現の程度の差、という事に過ぎないのです。

 

ベルグソンの言う、普段はそうあらねばならないスムーズな動作に反した、

ある人間のとった行動の機械的な、ぎこちない、お粗末な動きを笑っているのです。

 

ドン・キホーテのように、相手の者が、どんなに屈強な強者であっても、

なんら勝つ作戦を考える事もしないで、やられてもやられても 、真一文字に、

ただ突き進んで行くだけの不器用さを笑っているのです。

(まぁ、笑われてもしょうがありませんが……。)(笑)

 

え? じゃぁ、お前はどうなんだって?

お前だって、警察という巨大組織にしょうこりもなく、無謀に立ち向かっていくのは、

まるで今言った、ドン・キホーテとまったく同じじゃないかって?

 

まさか………。 僕だって、もういい年齢ですよ。 負けるとわかっている勝負なんて絶対にしません。

 

そんな事したらこの時代、それこそ世界中のいい笑い者です。

 

ドン・キホーテとカツ丼小僧は、今や立場がまったく逆なんですよ。(笑)

 

 

 

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