ついに、水木しげる先生の、若い頃のラバウルでの戦争体験の話になってきました。
実際、戦争中、(片腕を失うなどして)先生はかなり辛い体験をしたようですが、
持ち前のひょうひょうとした明るい性格のためか、
他人には、あまり悲惨さを感じさせなかったそうです。
ラバウル島では、土木作業中に怪我をして死んでいった者、マラリアで死んでいった者、
川に落ちて、ワニに喰われて死んでいった者、など、
「なんで俺がこんな事で、死ななきゃならないんだ。」
と、自分で驚きながら死んでいった人が、沢山いたそうです。
当時の事は、先生の 「敗走記」(全6話・短編)という漫画に描かれているそうです。
(もちろん漫画ですので、幾らかの脚色はあるんでしょうがね。)
なんといっても、特攻精神で、当たって砕けろ ! ! お国のために死んで散るのが花、
という事ですから、本来、生きて帰って来るのが奇跡に近いし、
生きて戻る事が「恥」という事だったらしいです。
僕も、若い頃、「受験戦争」、という辛い戦争を経験しましたが、
そんな苦しみは、本物の戦争体験と比べると、屁のツッパリにもなりませんね。(笑)
カツ丼小僧