若い内というのは特に、人生の歯車というものは、中々思うように回らんものです。
水木しげるさんも、40歳以前の漫画、「鬼太郎」(まだ、ゲゲゲの鬼太郎ではない)や「河童の三平」、
「悪魔くん」(後に大当たり)の出版は、全て売れず、惨敗に終わったそうです。
しかし水木さんも、頼みの綱である零細出版社には、いつも裏切られ、
(原稿料の未払いや、連載打ち切り等)描いても描いても、報われませんでした。
ボツになった原稿も相当な枚数だったんじゃないでしょうか?
でも、漫画とか、絵なんて描いている人は、内心、自分の作品には相当な自信の塊で、
自分の作品がこの世で一番などと思っている人が、殆どですし、(僕も)(笑)
それくらいでないとやっていけません。
ですから、周りが見えなくなって、自分の実力を過信し、
判断を誤り、しくじってしまう事がよくあるのです。
僕も、20代~32歳まで、出版社に漫画の原稿を持ち込みをしていましたが、
(その頃は、「カツ丼小僧」ではなく、他のペンネームで描いていました。)
もちろん、自分では、まぁ、最高傑作とまではいかなくとも、そこそこのいい作品が描けた、
と思って持ち込んでも、思いのほか、編集者の反応は鈍く、いい返事はもらえない場合が殆どです。
あの頃は、「あの編集者、どっか頭がおかしいんじゃないか? いつか殺してやろうか?」
などと、内心、毒づいていましたが、
今にして思えば、まったく正当な評価だったと思いますね。
上手い絵を描く奴なんて、この世に吐いて捨てる程いますよ。
完全な「井の中の蛙」状態だった訳です。(今でもそうです。これからもずっと。)(笑)
ドラマの水木しげるさんも、奥さんと二人三脚で、これからどうなっていくのか、
今後の展開が非常に楽しみです。
まぁ、このドラマ、一度、生放送で見ていますので、結末がわかっているのですが………。(笑)