ボクの少年時代 13

皆さん、こんにちは。今回は、僕が少年時代に

ちょっとかじった「大人の世界」の話です。

 

小学校4~5年の頃でしたか、

初めて「刑事コロンボ」の事を知ったのは………。

 

ヨレヨレのレインコートをはおり、チリチリの頭を掻きながら、葉巻をくゆらせる中肉中背の男。

 

見かけは風采の上がらないダメ男のようなフリをして、

実は頭の中は目まぐるしく、卓抜した推理が駆け巡っている……。

 

数人の友達と一緒に本屋に入ってみると、そこには、

刑事コロンボの単行本がズラッと並んでいて………。

 

僕が持っていた単行本は、「構想の死角」と「死の方程式」の2冊でした。

 

まぁ、僕の場合は漫画は好きでしたが、活字の本は大の苦手でしたので、

その時は、恐らく、最初と最後の数ページぐらいしか読んでいないと思います。

 

そうです。ブームに押されて、買ってみたのはいいのですが、殆ど読んでいません。

 

記憶にあるのは、ブックカバーの表紙の写真を、ゴロゴロと寝転がりながら、眺めていたことだけです。

 

そして「刑事コロンボ」といえば、テレビです。僕もまだ子供で、話の内容はよくわかりませんでしたが、

あの特徴のある、やぼったいユニークなキャラクターには、強烈に惹きつけられましたね。

 

「ウチのカミさんがね……」「よござんすか……」「あ、もうひとつだけ……」

などといった、名ゼリフもありました。(笑)

 

そうなんです。刑事コロンボが、日本で爆発的にヒットした理由の一つに、

あの声優の「小池朝雄さんの独特の声」があります。

 

もちろんこんな事は、僕と同年代の人達にしてみれば誰もがわかっている事ですけどね……。(笑)

 

でも、30代の時なんですけども、僕が店で、「刑事コロンボ」のビデオを買った時、

 

女の若い店員に、「これ、日本語吹き替え版ですよ。いいんですか?」

と、問い正されたので、ちょっとびっくりしたんですよ。

 

僕は、その若い女店員に、「そうですよ。これは、小池朝雄の声がいいんですよ。

知らないんですか? 恐らく、日本語吹き替え版しか出ていないと思いますよ。」

と、言ってやりたかったくらいです。

 

まぁ、若いんですからねぇ。知らないのも無理はありませんが………。(笑)

 

ただね、子供の頃は大好きだったコロンボですがね、

最近は子供の頃のように単純には見ることができなくなりました。

 

あの、慇懃無礼なやり方で、ジワジワと犯人を追い詰める捜査手法ですよ。

 

まぁ、そこがコロンボの魅力であって、しかも相手は殺人犯なので、どんなにひどい仕打ちを受けたって、当たり前だろう、と言われれば、まぁ、それまでですが、そう単純でいいんでしょうか?

 

普通の人間だったら、もし、実際あのような陰険なやり方をされれば、(もし自分が犯人だったとしても)恐らく、激しい怒りと憎しみで、コロンボを滅多差しにしてやりたくなるはずですよ。

 

よく言われることですが、コロンボに登場する犯人ってのは、人が良すぎるんですよ。(笑)

 

あんなひどい捜査の仕方をされて、結局最後はコロンボのいう事に素直に従うんですから………。

 

僕だったら、もう絶対、考えられませんよ。

 

恐らく、最後はコロンボに襲い掛かって、思いっきり、首を絞めにかかっていると思います。(笑)

 

まぁ、いいですよ。こればかりはしょうがない。繰り返しになりますが、ここの部分がコロンボのカリスマなのであって、これが無くなってしまえばそれはもう、コロンボではなくなるわけですからね………。

 

 

※ ところで、去年の6月に、コロンボを演じていた名優、ピーター・フォークさんが、他界されました。幼い頃から右目が義眼だったそうで、でも、そのためにコロンボの表情にも、深みや味がでたようにも思えます。僕のような者が言うのもなんですが、本当に素晴らしい俳優人生をまっとうされたのではないかと思います。

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