今回も小学生時代を中心に話を進めます。
まずは、勉強の話。
勉強に関しては、小学校1~2年生ぐらいまでは結構良かったんです。簡単でしたから……。(笑)
「何?おまえら?こんな簡単なものができないのかよ。バッカじゃなかろか。」てなもんでした。
もう、完全になめきっていて、勉強ってこんなに面白いものなのかって感じでした。
ところがところが、小学校3~4年生ぐらいになって、ちょっと複雑になってくるともうダメです。
グロッキ~~!! お手上げ~~!! てな感じで………。(笑)
子供の頃からなんですが、僕の頭の中って、もの凄くファジーで大ざっぱなんですよ。
複雑なものが苦手で、ちょっと入り組んでくると頭がこんがらがってきて、イラついてくるんです。
ですから、学校の成績も左程よくはありませんでした。
平均すれば、5段階評価で「オール3」といったところでしょうか。
一生懸命やっている割合には能率が上がらない不器用なタイプでした。(今でもそうです。)
さて、次は遊びの話……。
これはもう、語りだせばキリがないんですが、一番に挙げるとすれば、やはり「メンコ」ですね。
「ウルトラセブン」「いなかっぺ大将」「スペクトルマン」「レインボーマン」「フィンガー5」
など、色んな種類のメンコを持っていました。
パチンパチンと床に叩きつけて、その風圧で相手のメンコをひっくり返せば、そのメンコが
戴けます。時には、「差し」というのもあって、相手のメンコの下に自分のメンコを
滑り込ませれば、それも戴けます。
僕は自分のメンコを常に数百枚持っていて、大きな箱の中に入れていました。
自分のお小遣いで買った物や、他の子供から勝ち取った戦利品など様々です。
で、ある時、休みの日だったと思いますが、お昼くらいから相手の友達の家でメンコをしていたら、
なんと!その友達の子が「妖怪人間ベム」のメンコを5枚ぐらい持っていたのです。
その、妖怪人間ベムのメンコは、恐らく数年前までは店で売られていたんでしょうが、
その時には、もう店には出ていませんでした。
僕は当時、よく妖怪人間ベムの再放送をテレビで見ていて、熱烈なる妖怪人間ベムファンでも
ありましたので、そのメンコが欲しくて欲しくてたまらず、僕は失礼にも、その子に
「妖怪人間ベムのメンコを出してくれ。それで対戦してくれ。」と、言ってしまったのです。
すると相手の子は、「よし、わかった。もしお前が俺のメンコを10枚取ったら、その時出してやろう。」と、そう言ったのです。
僕はもう、嬉しくて嬉しくて、まるで天にも昇ったかのような気持ちになりました。
さぁそれで、いざ、対戦!! ということになったのですが、僕の思い上がった鼻っ柱は、
あっさりと、物の見事にへし折られました。
その子が、強いの何のって、昼から夕方ぐらいまで、ほぼ、ぶっ通しでやり続けて
結局100枚ぐらい取られてしまい、おまけに相手から妖怪人間ベムのメンコを引き出す事は
出来ませんでした。
僕はもう、悔しくて悔しくて、その時、思わず目から涙が出てしまったのです。
すると、相手の子が寄ってきて、
「わかった、わかった、泣くなよ。ほら、これ、やるから、さ……。」
と言って、その妖怪人間ベムのメンコを1枚、僕にくれたのです。
子供心ながらにも、その子に人間の持つ「情」という物が働いたんだと思います。
そして、僕は、そのメンコを自分のメンコ箱の中に収め、それを抱えながら、
泣きながら家に帰ったのです。