先日、レンタルDVDで、今年の春お亡くなりになった、
新藤兼人監督の「北斎漫画」(1981製作)という
映画を見ました。
江戸時代末期に生きた大画家、葛飾北斎の豪放磊落な
人生を描いたもので、友人の滝沢馬琴なども登場して、
非常に見応えがあり、勉強にもなったのですが、
この手の偉人の伝記などでは、どうしても、
いつも気になることがあるのです。
(特に映画ではそうですが、)何故、映画の全体の比率で、
死ぬ間際に割く時間がこんなにも長いのか……
ということです。
北斎は90歳で大往生となったのですが、(長い人生だ。)
この映画の中では、北斎の死ぬ間際の時間が、
およそ2時間の中で45分ぐらいも占められています。
何故でしょうか? 死ぬ間際ってそんなに大事でしょうか?
昔、テレビで人の人生を一時間(実質は50分ぐらい)でコンパクトにまとめた、
「知ってるつもり?!」という番組がありましたが、(僕も好きでよく見ていました。)
この番組でも、人の死に際(死の1年くらい前から)に20分ぐらいの時間が割かれていました。
人の死に際というのは、悲喜こもごも、悲劇的でもあり、滑稽でもあるので、
色々とドラマにしやすいのでしょうが、
僕に関して言えば、死の間際なんて、どうだっていいです。
そんなことより、中高年期の人生の充実が重要です。
ただ、苦しんで長引いて死ぬのはいやで、死ぬ時はあっさり死にたい。
人生を楽しんで楽しんで、楽しみ抜いて、謳歌して、
死ぬ時は、寝ている間に布団の中で、苦しまないでポックリ逝きたい。
それが理想です。(笑)